【管弦楽】ミヨー:交響曲第一番より第4楽章「フィナーレ」

重(おも)ーい交響曲の代表をブルックナーとするなら、軽(かる)ーい交響曲は、わたしならまずミヨーのこれを筆頭に挙げる。一聴すればわかることだが、そもそも交響曲というもののコンセプトがまったく異なるので、比較すること自体愚かなことだが。ここで紹介する曲は、日本の民謡の「えーんやこーらーどっこいしょー」のリズムに、トロンボーンがこれでもかこれでもかと言わんばかりに咆哮し、そこにヴァイオリンの泣き節がトレモロ(同じ音をイイイイイイイと震わしながら弾く奏法)で乗っかるという、ここまで正々堂々と俗っぽさを表出させるかと思う第一主題部があり、続く第二主題部はそれとは真逆な爽やかで透明感あるメロディーが流れていき、ところどころ志村けんの「変なおじさん」の歌(ハイサイオジサンのことね)を想起させるメロディとリズムが顔を出す。正攻法な和声などクソくらえ的な態度を貫き、この二つの部分だけですべてを作り上げてしまう、これこそミヨーの醍醐味、フレンチですよフレンチ。ドイツものが好きなクラシック音楽ファンにはお口に合いますでしょうか。雑食性のわたしには大好物の一曲。


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https://youtu.be/MzMHNn0m-E0

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